―その20改― ●歌は、「あしひきの山行きしかば山人のわれに得しめし山つとぞ此れ」である。 ●歌碑は、円照寺参道にある。 山町円照寺参道万葉歌碑(太上天皇) ●歌をみていこう。 ◆安之比奇能 山行之可婆 山人乃 和礼尓依志米之 夜麻都刀曽許礼 (元正天皇 巻二十 四二九三) ≪書き下し≫あしひきの山行(ゆ)きしかば山人(やまびと)の我れに得(え)しめし山づとぞこれ (訳)人里離れた山まで出て行かれたという山の神人が私の手のものとしてくれた、山の土産なのです。これは。(同上) (注)山(山行きしかば):ここは仙境に凝した山村。下の二つの「山」も同じで、「仙」に通ずる「山」お強調している。古歌もし…