「生きる力」を子どもたちに 三重県四日市市での「弁当の日」上映会と講演を終えた翌朝、僕はホテルを出て帰路についた。新幹線に揺られながら、これからの生き方を考えた。 あと5年ぐらいしたら、趣味のカメラとウクレレを楽しみながらのんびり暮らそう。実はそう決めていたのだが、「まだ、自分も人に必要とされているのかもしれない。もうちょっと、頑張ってみようか」との思いが強くなった。そして、ある企画を思い立った。 そのきっかけを与えてくれたのは、僕を講師として呼んでくれた四日市の主婦ら主催者のメンバー。みんな一生懸命だった。熱い心を持っていた。 来場者の中には、がん患者がいた。主催者が呼びかけたのだろう。ひと…