私はある決意をして、東郷神社内を歩いていた 2002年、秋。 編集者として初めて企画出版した「見返りにっぽん」の取材のため訪れた大阪で、私は一人の女性と出会った。 路上で自作の絵はがきを販売する、HILOKOというアーティストだ。私は「見返りにっぽん」で紹介する水墨画絵師のたけまん(川住文明氏)の取材で大阪に来ていたのだ。そして川住氏の友人がHILOKOだった。 彼女には、特定のファンが多くついていて、彼女の絵はがきはどんどん売れていく。 私は彼女が描くイラストと、彼女のパーソナリティに興味を持った。優しい大阪弁とふんわりとした雰囲気、キャラクターの世界から抜け出たようなベイビーフェイスが魅力…