毎日、小説を書いている。 それも、4作同時進行で書いている。 同時進行だと、たとえ1作が行き詰まっても、 書けない間に他の作品を書けるので、 いつしかスランプから脱出できていたりする。 とはいっても、昼間〝オツトメ〟もしているため、 平日の夜は特にあわただしい。 仕事を終えて夜7時頃に家へ戻ると、 それから、ご飯を食べたり、風呂に入ったりして、 9時くらいから零時くらいまで書斎にこもる。 ネットも、SNSも、テレビも見ない。 そうやって書斎でパソコンに向かっていたある夜 突然、僕が敬愛する三人の作家の気配を感じて ハッとなった。 その三人とは、 『孽子(ニエツ)』を書いた台湾の作家白先勇と 『…