「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 286.牛乳が逆からあいていて笑う ふつうの女のコをふつうに好きだ (宇都宮敦) 前回の続きです。 この歌は、瀬戸夏子『はつなつみずうみ分光器』の「宇都宮敦」の章でこのように評されています。 そしてこの歌は穂村弘「手紙魔まみ」的な価値観への真っ向からのカウンターであり、現在でもありつづけている。 「斉藤斎藤」の章にも登場します。 ポストニューウェーブの傾向を(やや強引ながら)一言でまとめると「<特別>から<ふつう>へ」である。穂村弘『手紙魔まみ、夏の引っ越し(ウサギ連れ)』から宇都宮敦「牛乳が逆からあいていて笑う ふつ…