■国立国会図書館のおかげで、昔から気になっていた宇野信夫の怪談戯曲を読むことができた。■そもそも演劇で単純な怪談ものなんて、最近はなくて、新歌舞伎が盛んだった時代には一定の流行時期があったようだけど、テレビで毎週やるようになり、いまや怪談は映画や動画で観るものとなって、敢えて舞台や歌舞伎で新作怪談なんて、誰も考えないので、定番の旧作が上演される程度。この『怪談蚊喰鳥』を知っているのも、森一生の映画があるから。■でも、そもそも映画の『怪談蚊喰鳥』は、東宝で企画開発されていて、橋本忍がやりたがっていた。実際は忙しかったので実際には弟子の国弘威雄が書いて、1960年に脚本は完成したけど、なぜか企画が…