千葉県我孫子市の“郷土歴史家"たちが毎月編集している会報「我孫子市史研究センター・会報250号(通算557号)」(発行日・令和5年3月28日)を、我孫子市の図書館で入手した。この中に、2月26日に行われた村上智雅子氏の報告会(参加人数・14人)の内容が掲載されていたので、全文紹介する。 ◇ ー新田次郎夫妻が我孫子で過ごした四年間ー 〈はじめに〉 我孫子では、大正時代に白樺派の柳宗悦や志賀直哉、武者小路実篤が新婚生活を営み子を育て創作に励んだことは、多くの人が知っている。しかし昭和時代、山岳小説家として知られる新田次郎が、我孫子市布佐で新婚生活を営み子を育て、『ラジオゾンデ』という科学書を書いた…