「精神疾患も、自殺未遂も、生活保護も、みんな自己責任ですか? わたしはなにも悪くない」 ある本の帯に書いてあった言葉です。これはひどい考え方の代表として、医療従事者の私が後輩によく紹介します。上の文章の「なにも悪くない」の「なにも」がなければ問題ありませんが、この「なにも」があるために絶対悪の文になってしまっています。感情が昂ったときに思わず口から出た言葉なら構いませんが、文章として言葉に残すと100%道徳的に間違っている文になります。 どんな重い精神疾患のあっても、学習能力がないと証明された人間は現在まで一人もいません。万一、学習能力がないと証明された社会に害をもたらすだけの人物なら、その人…