ジャッキー・チェンのカンフー映画に熱狂した。 ビデオデッキもない時代、 ゴールデン洋画劇場で放映されたとき、 目を皿にして画面を見続けた気がする。一瞬一瞬が真剣だった。 今改めて見ても、「木人」は奇跡的な発明だと思う。 少林寺を出るための、いわゆる卒業試験として、 木人が立ち並ぶ長い廊下を、功夫を駆使して通り抜けなくてはならない。 物語の序盤で、先輩が木人に挑戦し、ボコボコにされるシーンで、 その設定と、木人の怖さが100%伝わる。 幼いころ親を謎の覆面の男に殺され、武術を学ぶため少林寺に入門したジャッキー。 地下室に幽閉された男との奇妙な友情と背徳の修行。 正義と悪との葛藤。 言葉が無くても…