貴族院書記官長 柳田国男 表紙 貴族院書記官長 柳田国男 岡谷公二 著 筑摩書房 発行 1985年7月10日 初版第一刷発行 柳田国男が大正三年から貴族院書記官長に就任してから六年間、辞任までの出来事を追った本です。 一 就任 二 最初の同志たち 柳田にとって、農商務省と法制局の仕事は決してその学問とは無縁ではなかった。 しかし貴族院書記官長の仕事となると、彼の学問とは結びつかない。 この時期の彼の学問のよりどころは『郷土研究』だった。 三 「巫女考」と「毛坊主考」 後半生の柳田は、柳田家に養子に入り、官吏というもっとも堅実な職業について、漂泊とは反対の道を選んだ。 比喩的にいえば、柳田家や官…