貴族制度が存在する国の二院制の議会において、貴族やその他の非公選議員により組織される議院のこと。通常、上院に相当し、選挙によって選ばれる議員により組織される下院(庶民院や衆議院など)に対置される。
日本では、大日本帝国憲法における帝国議会の一院として1890年から1947年まで存在した。皇族議員、華族議員、勅任議員の非公選の貴族院議員によって組織されていた。貴族院の長は貴族院議長である。衆議院とともに帝国議会を構成し、衆議院とは同格の関係にあった。ただし、衆議院には憲法上、予算先議権が認められた。また、衆議院と異なり解散がない。議員の任期は7年。ただし、皇族議員、華族議員のうち公爵議員及び侯爵議員、勅任議員のうち勅選議員には任期がなく、終身議員とされた。