■島根県益田市 高津柿本神社万葉歌碑(巻二 二二三)■ 島根県益田市 高津柿本神社万葉歌碑(柿本人麻呂) 20211012撮影 ●歌をみていこう。 題詞は、「柿本朝臣人麻呂在石見國臨死時自傷作歌一首」<柿本朝臣人麻呂、石見(いはみ)の国に在りて死に臨む時に、自(みづか)ら傷(いた)みて作る歌一首>である。 ◆鴨山之 磐根之巻有 吾乎鴨 不知等妹之 待乍将有 (柿本人麻呂 巻二 二二三) ≪書き下し≫鴨山(かもやま)の岩根(いはね)しまける我(わ)れをかも知らにと妹(いも)が待ちつつあるらむ (訳)鴨山の山峡(やまかい)の岩にして行き倒れている私なのに、何も知らずに妻は私の帰りを今日か今日かと待…