宇野弘蔵の帝国主義論の方法を適用すべきこと 二一世紀現代世界の動向を、<中・露⇔米・欧・日>という対立を措定して、すなわち、スターリン主義国家から転化した帝国主義国である中国・ロシアと、従来からの帝国主義国であるアメリカ・西ヨーロッパ諸国・日本の対立を措定して分析するためには、宇野弘蔵の帝国主義論の方法を適用することが必要である。 帝国主義段階へと発展した資本主義経済を分析するためには、帝国主義国ドイツと帝国主義国イギリスとの対立を措定して、ドイツにおいて形成された金融資本の形態と、これに対応するかたちで形成されたイギリスにおけるそれとの違いをおさえ、前者の形態を積極型、後者の形態を消極型とし…