2月25日『京都新聞』に劉建輝編著『絵葉書にみる日本近代美術100選』(法藏館、令和6年10月)の紹介記事(佐久間卓也記者)が出ていた。日文研の劉教授が「手のひらサイズの美術館」と自負する1冊だという。個別の芸術家の失われた作品の代わりに絵葉書を使う研究者は多いが、文展等の出品作の絵葉書全体に着目した本書は画期的だろう。 拝読すると、「あとがき」に、本書の元になった京都駅でのパネル展*1の開催に当たり資料蒐集の段階から助力・助言をした「寸葉」店主の矢原章氏への謝辞があった。寸葉さんは日文研による吉田初三郎の鳥瞰図蒐集にも協力していたし、大活躍ですね。 文展・帝展・二科展と絵葉書の関係を説明する…