幻肢とは、手や足などの四肢を切断したり、神経を損傷したりした人が、失った四肢がまだ存在するかのように感じる現象です。幻肢には、失った四肢が存在するような感覚(幻肢覚)と、失った四肢に痛みや圧迫感などの痛み(幻肢痛)があります。 幻肢覚は、四肢切断後の患者の約80%で生じるとされています。幻肢覚の形態は様々で、失った四肢が通常の状態で存在している場合もあれば、サイズが大きくなったり、小さくなったり、形が変わったりする場合もあります。また、失った四肢が存在する空間に、温かさや冷たさ、しびれ、痛みなどの感覚を感じることもあります。 幻肢痛は、幻肢覚を伴う場合と、単独で生じる場合があります。幻肢痛は、…