訓読 >>> 4021雄神川(をかみがは)紅(くれなゐ)にほふ娘子(をとめ)らし葦付(あしつき)取ると瀬(せ)に立たすらし 4022鵜坂川(うさかがは)渡る瀬(せ)多みこの我(あ)が馬(ま)の足掻(あが)きの水に衣(きぬ)濡(ぬ)れにけり 4023婦負川(めひがは)の早き瀬(せ)ごとに篝(かがり)さし八十伴(やそとも)の男(を)は鵜川(うかは)立ちけり 4024立山(たちやま)の雪し消(く)らしも延槻(はひつき)の川の渡り瀬(せ)鐙(あぶみ)漬(つ)かすも 要旨 >>> 〈4021〉雄神川は、一面、紅色に照り映えている。娘子たちが葦付を取ろうと、瀬に立っているらしい。 〈4022〉鵜坂川は、渡…