平成16年の年末に新聞で「中井権次の足跡」と題した作品マップが発行されたとの記事が掲載されました。中井権次(ごんじ)は、江戸時代に活躍した宮大工の一統で、特に神社仏閣の彫刻師として知られています。兵庫県丹波市柏原町を拠点にし、初代の中井道源(どうげん)から始まり、九代目の貞胤(さだたね)まで続きましたが、六代目の権次正貞(まささだ)から「権次」を名乗るようになり、それ以降「権次一統」と称されました。龍や唐獅子、獏などの霊獣を彫刻した装飾が特徴です。 新聞記事にはこの作品マップを監修された中井権次研究家である岸名経夫氏の連絡先が掲載されていたので早速、連絡して同マップを送ってもらいました。それが…