●歌は、「紅に深く染みにし心かも奈良の都に年の経ぬべき」である。 加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森(23)万葉陶板歌碑(作者未詳) ●万葉陶板歌碑は、加古郡稲美町 稲美中央公園万葉の森(23)にある。 ●歌をみていこう。 題詞「傷惜寧樂京荒墟作歌三首 作者不審」<寧楽(なら)の京の荒墟(くわうきよ)を傷惜(いた)みて作る歌三首 作者審らかにあらず>の一〇四四から一〇四六歌の歌群が収録されている。 (注)寧楽の京の荒墟:天平十二年(740年)から同十七年奈良遷都まで古京と化したのである。 聖武天皇の「彷徨の五年」と呼ばれる時期である。 ◆紅尓 深染西 情可母 寧樂乃京師尓 年之歴去倍吉 (作者…