こんばんは、紫栞です。 今回は、桜庭一樹さんの『彼女が言わなかったすべてのこと』を読んだので感想を少し。 あらすじ 二〇一九年九月の終わり。病気療養中の小林波間は帰宅途中に通り魔事件に遭遇し、女性が刺されるところを目撃する。救急車や警察が呼ばれて大騒ぎとなる最中で、大学時代の同級生・中川甍と七、八年ぶりに再会し、上着を借りてLINEを交換した。 連絡を取り合い、久しぶりに食事でもしようと都内で待ち合わせをした二人だったが、どうやら波間のいる世界と中川くんのいる世界は”別の世界線”らしいと判明。 大学卒業後の、それぞれに分岐した別世界。あっちの世界の中川くんはサラリーマンで、こっちの世界の中川く…