こんばんは、紫栞です。 今回は桜庭一樹さんの『小説 火の鳥 大地編』をご紹介。 あらすじ 昭和十三年(1938年)一月、日中戦争の勝利に沸く日本占領下の上海。財閥総師の三田村要造の娘・麗奈と結婚し、異例の出世をした關東軍将校の間久部緑郎は、伝説の不老不死の生物「火の鳥」の調査隊長に任命される。 中国大陸のシルクロードにあるタクラマカン砂漠の中にある“さまよえる湖”と呼ばれるロプノール湖。この湖の周辺の動植物には、長寿と極めて強い活力が認められるのだが、これは火の鳥の“未知のホルモン”によるものではないかという可能性が猿田博士の研究で浮上したのだという。 「火の鳥」の力を皇軍の士気高揚に有効利用…