こんにちは、暖淡堂です。 普段あまり読まない作家の作品から。 「彼女は存在しない」 浦賀和宏さんの作品です。 * 父の死、恋人の死、叔父の死。それぞれの事件に関わる「彼女」。その「彼女」とは誰か。 解離性同一性障害により生み出されている「彼女」は、自らの「過去」からの物語を生き続ける。 * 2001年の作品です。 本書のタイトル自体がすでにトリックの一部をなしています。 存在しない「彼女」とは誰か。そう作者から挑まれていますね。 読み始めたら、最後まで本から手が離せないかもしれません。 ワクワクする、という感じではなく、不安感のような、精神的な危機感のようなものがあり、それを途中で放置できなく…