武蔵野大学仏教文化研究所が「仏教における女性」を統一テーマに開いてきた連続公開講座(全6回)の最終講座は12月3日、同大武蔵野キャンパス(西東京市)であった。 駒沢大学講師の八尾史(ふみ)氏が「律蔵における女性」と題して講演した。 律蔵とは古代インドでブッダが定めたとされる出家修行者の規則を集めた文献。部派ごとに数百年かけて作られ、6種類が現存する。個人が守るべき条項と集団運営の規則(行事、紛争調停、物品の分配など)からなる。 規則の対象は比丘(びく)と呼ばれる男性出家者を基本としており、女性出家者(比丘尼)は例外として扱われているという。男女の違いの例として「比丘の三衣(さんえ)」に対し、胸…