2014年に単身赴任していた時に突然大病を患い半年間入院生活を送っていた。 気管切開、24時間点滴、しゃべれない、食べられない、立ち上がることも歩くこともできない、ずっとベッドの上での生活。 退院の見込みも立たず、絶望的な気分でいたときに夕方になるとこの曲がテレビから聞こえてきた。 夕方のニュースで赤ちゃんを紹介するコーナーだった。 自分の娘たちが生まれたときのことを思い出す。 吹雪の日に生まれた長女と初夏の夕方に生まれた次女。 それぞれ百人一首から字を取って名前を付けた 君がため春の野に出でて若菜摘む我が衣手に雪は降りつつ ほととぎす鳴きつる方をながむればただ有明の月ぞ残れる 一時は死を覚悟…