第102話 アリノナイ世界へ ホームステイする。 青空床屋での散髪が終わり、髪の毛も水で流し サッパリとした僕は、バックパックを取りに、一旦 宿に戻る事にした。 実は 今朝起きてすぐ、宿を変える決心をしていたのだ。それは、昨日の上田のアドバイスで決めた訳ではなかった。 今日僕が 早起きしていたのには、一つ理由があった。 昨日上田と別れてから、さらに飲みたくなった僕は、一人でバーで呑み、深夜1時過ぎに宿に帰っていた。 本当は、もっとゆっくりと寝ているつもりだったが、朝、ある事で叩き起こされていたのである。 カーテンの隙間から 朝日が差し込む部屋で、僕は首がチクチクするので、違和感を感じて目を覚ま…