①のつづき 僕がずっと気になっているのは、現代社会が、享受の快を剥奪する方向に進んでいるのではないかということです。(略)嗜好品に対して執拗に行われている非難はそうした傾向の一つの現われではないでしょうか。 (P202) 「享受の快の剥奪はあってはならない」と著者は断言する。 「楽しみ」を奪われるということは、自由を奪われるということですよね。戦争中は「贅沢は敵だ」と言われて、楽しいこと、快適なことがつぎつぎ禁止されていった(ドラマや映画でよく見ます)。 現代における享受の快の剥奪は、間違いなく、資本主義によって着々と行われつつあるものです。 (P203) 資本主義社会、消費社会、経済至上主義…