身分の高い人に面会することをへりくだっていう語。
拝見、拝観、拝聴、謁見
元禄7年閏5月25日。雨が降るが、辰刻(午前7時)に止む。文左衛門は拝謁に大腰掛に参上する。巳半時(午前10時)、公は御下屋敷大殿様を訪れる。すぐに御城へ帰られる。
元禄7年閏5月23日。明け方から少し雨が降る。巳(午前9時)過ぎると晴れる。申半点(午後4時)より雨が降る。文左衛門は卯半点(午前6時)に御下屋敷へ参上する。辰半点(午前8時)、公は万松寺を参詣し、すぐに御下屋敷へ帰られる。御下屋敷におられる時は拝謁はないと御駕籠先で言い渡しがある。そのためすぐに拝謁せずに走って帰る。
元禄5年6月19日。夜明けは薄曇り。光友公は卯刻(午前5時)に鳴海を出発なさる。辰一点(午前7時過ぎ)に御城に入られる。文左衛門は山崎まで出かけて拝謁する。先走り、道中ともに変わったことはなかったが、馬1頭が死んだ。桜井内記若党甚六が浜松で乱心し自害したと。内記が道中で煩い、甚六はその介抱のため昼夜寝ることもできなかった。その日は不覚にも眠ってしまい、目を覚ますと辺りに人影はなかった。近頃の疲れからか意識が朦朧とし、数日眠り続けたように感じこの如くと云々。