約5億年前、地球に最初に上陸したのは動物ではなく植物でした。その存在は大地を覆い、光合成によって酸素を生み出し、地球環境を大きく変化させました。動物たちがその後に地上へ進出できたのも、植物が作り出した環境あってのこと。今も動物たちは植物に頼り、生きています。しかし、その偉大な植物の真の姿については、まだまだ多くの謎が残されています。 動けないからこそ、「動く」植物たち 動かないように見える植物は、実際には驚くべき感覚機能を駆使して環境に「能動的に」働きかけています。多くの動物が備えている視覚や聴覚、嗅覚といった感覚はもちろんのこと、植物たちはさらに光、水、重力、温度、土壌、栄養分、毒素、微生物…