国際協調路線を取ろうとした幣原 今回の主人公は外交官として国際協調路線を取ろうとしたが失敗、政治の世界を退いて、戦後に総理に就任した幣原喜重郎である。結局はこの国際協調を目指した幣原路線の失敗が、日本が大戦へと突入した原因でもあるという。 幣原喜重郎(総理就任時) 幣原は帝国大学を卒業後に外務省に入省して外交官となる。彼は外交顧問のヘンリー・デニソンの影響を受けた。彼の元で外交には自国を有利な立場におくために細心の注意が必要であることを学んだという。第一次大戦後のこの時代は新たな外交の時代が始まっていた時で、幣原はこのような状況下で1921年のワシントン会議に全権として参加する。軍縮と太平洋新…