激しい潮流の渦の中で日本の写真表現が変わった時代に最先端を走り続けた写真家のシゴト 1960年代末期から70年代前半、数人の写真家がデビューしたのをきっかけにして日本のファッション写真は劇的な変革が起こった。そしてその数年後、理念や概念を基軸にしながら心象風景を表現しようとする写真表現が大きな意味を持つようになった。私が高校生だった頃の話である。 今日、私は東京国立近代美術館で開催されている『中平卓馬 火-氾濫』展を観に行った。先日、渋谷の松濤美術館で開催されている瀧口修造・阿部展也・大辻清司・牛腸茂雄4氏の写真にフォーカスした『「前衛」写真の精神: なんでもないものの変容』展を観に行ったのに…