たとえば、発音本位に考えると、母音アイウエオは、それぞれ区別した方がよいので、普通の人よりも際だって、異なる発音をします。その方が明瞭だからです。そのために日常からやや離れた、くっきりと聞きやすい人工的な言語となります(ちなみに劇団四季の目指すような日本語も、これに類します)。 発音とは調音、構音のことであり、音を構じさせるのです。一音を他の音と区別しないと、曖昧もことなります。 しかし、共通語というのは、東京のことばそのものではないのです。 これをやや深読みすると、私たちのふつうの日本語が音声としては、初期の放送に耐えなかったのかもしれません。