作・鄭問。第20回漫画家協会賞優秀賞受賞作品。 週刊モーニングに連載された。タイトル通り、古代中国の春秋戦国時代に材を取った作品。要は「史記・おいしいとこスペシャル」 中国史上でももっとも多士済々な時代の人物が、一部大胆な解釈を交えつつ*1独特のタッチで描かれている。
*1:和氏の璧のヤバさとか、墨子の回に出てくるメカとか
「史記列伝(1)」 「史記列伝(1)」小川環樹・今鷹真・福島吉彦訳 古代中国・漢の歴史家・司馬遷が書いた歴史書「史記」は、時系列で王朝の歴史を記す「本紀」と、人物の生きざまにスポットを当てる「列伝」などで構成される。 司馬遷は、歴史家の父から歴史書編集の念願を託された。 気骨のある人物だったようで、君主に直言して禍を被った。 敵との戦いで漢の将軍・李陵が危機に陥り、やむなく投降する事件があり、君主・武帝が激怒していたところ、司馬遷は、李陵を擁護して自らも怒りを買い、宮刑(男子のシンボルを切り取る屈辱的な刑罰)に処された。 この屈辱に耐えて「史記」を書き、父の願いに応えた。 本書は、70編からな…