松の芯が伸びてきた。 昨年の暮れに大きく刈込まれた黒松はもう針葉を繁らせ、 ニョキニョキ松の芯を伸ばしている。 芯の先っぽに将来松ボックリになる小さな玉を載せ、 真直ぐに上を目指している。 松の芯の伸びは早いが、遠からず自らも葉を繁らせ、 針葉の中に埋もれて行く。 真直ぐに星を見ている松の芯 追記 季語で云う松の芯は松の雌花の新芽を指す。 雄花の花粉を受けると、新芽の先に松ボックリの赤ちゃんが 育ち始める。 我々の目にする松ボックリの姿となり、種を放つようになる迄には 二年半掛かる。一年目は固く青い実のままで過ごすそうだが、 そう言えば青くて固い松ボックリを見たことがある。