橋を渡る (文春文庫) 作者:吉田 修一 文藝春秋 Amazon 物語は、春、夏、秋、冬の4部構成。 2014年、実際に起こった東京都議会での 「自分が早く結婚したらいいじゃないか」「産めないのか」といった セクハラヤジを軸に そのニュースに接しながら日常を送る 春の明良、夏の篤子、秋の謙一郎のそれぞれの暮らし、心情、そして事件が綴られる。 そして、最後、冬。 そこは、2014年の春夏秋の70年後の世界となる。 春夏秋まで章は、まるで短編小説のようだ。 ただし、そこには終始、都議会の「セクハラヤジ」が 主人公の心に暗い影を落としている。 これが伏線であることは分かるのに、それが何なのかは つか…