●歌は、「秋山の黄葉を茂み惑ひぬる妹を求めむ山道知らずも」である。 柿本人麿神社碑と万葉歌碑(柿本人麻呂) ●歌碑は、奈良県橿原市地黄町の柿本人麿神社にある。 ●歌をみていこう。 ◆秋山之 黄葉乎茂 迷流 妹乎将求 山道不知母 一云路不知而 (柿本人麻呂 巻二 二〇八) ≪書き下し≫秋山の黄葉(もみぢ)を茂み迷(まと)ひぬる妹(いも)を求めむ山道(やまぢ)知らずも 一には「道知らずして」という (訳)秋山いっぱいに色づいた草木が茂っているので中に迷い込んでしまったいとしい子、あの子を探し求めようにもその山道さえもわからない。<その道がわからなくて>(伊藤 博 著 「万葉集 一」 角川ソフィア文…