大内氏被官。石見国温泉郷を本拠とした国人温泉氏に関係する人物とみられる。文安元年(1444)十月、温泉次郎に与えられていた邇摩郡井尻村(現在の大田市温泉津町井田)が周布和兼に返還されることになっている。 温泉郷と温泉氏 邇摩郡井尻をめぐる経緯 参考文献 温泉郷と温泉氏 元暦元年(1184)十一月、源範頼は藤原兼栄・兼高父子の知行地を認める下文を発給。その中に、美濃郡の益田庄や高津、那賀郡の周布郷などとともに邇摩郡の宅野別符、そして温泉郷が見える(「益田家文書」)。また温泉郷は大家荘の一部であり、貞応二年(1223)三月の「石見国中庄公惣田数注文案」にて「おうゑのしやう(大家荘)」の内として「ゆ…