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滅びの美学

(読書)
ほろびのびがく
  1. 仏教的な無常観を背景として、終わりがあるから美しいと考える見方。静寂な無我の境地と妖艶な生命との対比によって生まれる美の様式。
  2. 死と隣り合わせの現実を生きる覚悟が見える散り際の美しさ。現実の名利を求めつつ、いつおとずれるかも知れない死に動ずることのない心組を予め定めておくことで生まれるヒロイズムとダンディズム。
  3. 生に執着せずに死を選ぶ散華の思想。

 とうてい勝てそうもない敵に相対し、自ら華やかで芸術的に戦う態度。死(タナトス)を美しくしようという態度でもある。このような人たちとして、真田幸村白虎隊土方歳三、硫黄島攻防戦の指揮官・栗林忠道中将、三島由紀夫(とその作品など)がいるだろう。

日本特有の文化、と言われることが多いが、例えばヴェルレーヌは、デカダンスを「美しく死ぬ技法」(l'art de mourir en beauté)と定義して、滅びの美学を称揚した。

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