「ずっと、そう考えていて……だけど夢を諦めてしまうようで、なかなか君に言い出せなかった」 照れながらはにかむアシュリーにケイトは何度も頷きながら、彼の頬を両手で優しく包んだ。 「やっぱり私の好きな青は、この瞳とブライトンの海ね」 そう囁き、彼の唇に優しくキスをしたケイトは、もう無理に明るく振る舞う必要もなさそうだ。 二人が抱き合う姿を背に静かにドアを開けると、レイチェルの瞳から涙がこぼれた。僕は彼女の肩を支えて、そっと声をかけた。 「3度目のチャンスを待つ?」 レイチェルは肩を竦め、お互い小さく微笑みながら部屋を後にした。 ◆ ◆ ◆ アシュリーがレイチェルを送りに行っている間、僕とケイトは彼…