日本霊異記・上巻 37 ーーーーー 因果の道理を無視する誤った考えをもつ、仮の未熟な修行僧が、塔の木を切り裂いて、現世で悪い報いを受けたお話 目次 訓み下し文 注釈 現代語訳 ーーーーー 訓み下し文 邪見(しやけん)ある仮名(けみやう)の沙弥(しやみ)の塔の木を斫(さ)きて、悪報を得し縁 第二十七 石川の沙弥(しやみ)は自度(じど)にして名无(な)し。其の俗姓も亦(また)詳(あきら)かならず。石川の沙弥と号(よ)ぶ所以(ゆゑ)は、其の婦(め)の河内国(かふちのくに)石川郡(いしかはのおほり)の人なりしを以(もち)てなり。其(そ)は容(かたち)を沙弥に仮(か)ると雖(いへど)も、心を賊盗(ぬすみ…