リスト::小説家 小説家。 1963年1月27日生まれ。兵庫県出身。 『大久保町の決闘』(ISBN:4073005359 )で、デビュー。 元吉本の台本作家。 独特な文体、元台本作家らしいギャグが特徴。 小林泰三、田中啓文、牧野修と合わせて「まんがカルテット」と呼ばれる。 全般的に質が高いのだが、レーベルの読者層とのずれか、多くの作品が絶版の憂き目に会う。 近年は『アベノ橋魔法☆商店街 』のコメディリライトを手がける。
オイモはときどきいなくなる (福音館創作童話シリーズ) 作者:田中 哲弥 福音館書店 Amazon 『オイモはときどきいなくなる』 田中哲弥著 加藤久仁生画を読む。 オイモは、小学校3年生のモモヨちゃんの家で飼っている犬の名前。変な名前だが、子犬のとき、体の色がじゃがいもに似ているので オイモと名づけられた。 オイモは外に遊びに行く。いつもは帰って来るのに、その日は帰って来なかった。でも、家族は気にしていない様子。モモヨだけが心配になって探しに行く。 河童の池を通ると、田植え前の水を満々と貯めた水田が広がる。 オイモのどこが好きか、食いしん坊でドジなところ。 あぜ道を歩いていたらレオンさんに出…
前回の続き。 2022年に読んで良かった本を10冊選んでツイートした本の紹介というか感想です。せっかくブログ作ったので。 これがそのツイート #2022年の本ベスト約10冊タイタンの妖女臨床の砦色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年アルジャーノンに花束を何者星を継ぐもの日本SFの臨界点怪奇篇草枕一九八四年そこのみにて光輝く — 悶モン@読書垢 (@QU7pyuryirv) 2023年1月1日 前回書いたのは「そこのみにて光輝く」「草枕」「何者」「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」「臨床の砦」の5つ。どれも傑作でした。今回は残りの5冊。全部SFです。今回も内容に言及するので、どうぞ。 …
12月の読書メーター読んだ本の数:9読んだページ数:1646かぜは どこへいくの (世界の絵本)の感想どんなものも「ぐるぐる ぐるぐる つづいていく」のだと気が付くことは、ほんとうは世紀の大発見だと思う。だけど、こんなにもゆったりと、「いい一日だった」という言葉とともに、からだに沁みていくような了解の仕方は、つくづく心地よい。穏やかな夕べだ。読了日:12月28日 著者:シャーロット・ゾロトウチャンス: はてしない戦争をのがれての感想ウリは小さなころから絵を描くことが好きで、得意だった。長い苦しい旅の間(その後も)いちばん大切な友だちは、絵だった。ウリの絵に相当するような、(ほかのどんなものでも…
オイモはときどきいなくなる (福音館創作童話シリーズ) 作者:田中 哲弥 福音館書店 Amazon オイモというのは、小学生のモモヨのうちにいる雑種の犬だ。モモヨの言葉で、オイモがどんな犬か紹介する文章のいちばん最後が「ちょっとくさい」になっているのが、いいのだ。犬への「くさい」という言葉は、貶す言葉じゃなくて、たぶん誉め言葉じゃないか、と思うのだ。臭いと愛しいは同義語。くさくて、いい匂い、だ。 町にも、人の間にも、もうちょっとゆっくりめの時間が流れていたころの話だろうか……。犬はぶらっとそこらを自由に歩き回り、帰りたくなったら帰ってくる。家族はそれほど心配しない。子どももぶらっと遊びに出て、…
【最近買った本】2022/10/8 東京の某ブックオフにて。 陳舜臣『小説十八史略 2~6』講談社文庫 昔はブックオフでよく見かけたので油断していたらすっかり見なくなってしまった。そろっていたのであわてて確保。1巻は汚いけどあるので買わず。 山本七平『常識の研究』文春文庫 『空気の研究』と勘違いして買いそうなエッセイ集。いつの間にか改版が出ていて、解説が養老孟司になっていた。 佐和みずえ『お姫さまは名探偵』光文社文庫 知らなかったが、双子の女流ミステリ作家らしい。大正時代を舞台に伯爵令嬢が名探偵になるユーモアミステリとのことで、面白そうなので買ってみた。 ロバート・R・マキャモン『マイン』文春…
『くまのパディントン』を読んでいる。昔小説の学校に通った時、田中哲弥氏が薦めてくれて、それからずっと読みたいと思っていたのだが、あれから何年経ったのかしら。「絵というものは、かいている最中はおもしろいけれど、なかなか思うようにはうまくいかぬものです」という「パディントンと名画」も楽しいが、「パディントンの芝居見物」がとても素敵である。
毎週日曜日は、この一週間に書評に取り上げられた本を紹介しています。(書評の内容については各誌をご覧ください。) 今週の書評本 ◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆朝日新聞: 5/7 朝刊 23 冊 古寺巡 和辻哲郎 ちくま学芸文庫 1,320死者の書 折口信夫 角川ソフィア文庫 1,012火定 澤田瞳子 PHP文芸文庫 968鹿男あをによし 万城目学 幻冬舎文庫 755ランボー怒りの改新(「満月と近鉄」所収) 前野ひろみち 角川文庫 704橋のない川(一) 住井すゑ 新潮文庫 1,045言語学バーリ・トゥード Round 1…
オイモはときどきいなくなる (福音館創作童話シリーズ)作者:田中 哲弥福音館書店Amazon高いレベルの芸術性と子どもにも理解できる大衆性・娯楽性を両立できるところに、児童文学の偉大さはあります。幼年の不安定な世界をおバカ女子のあまりにもおバカな語りで描いたこの作品も、その好例です。最高に頭が悪いのに叙情的で幻想的な奇跡の文体芸に酔いしれることができます。黄色い夏の日 (福音館創作童話シリーズ)作者:高楼 方子福音館書店Amazon芸術性と大衆性の両立をなして光と闇のバランスのよい『オイモ』に対し、こちらは完全に闇寄りの作品。庭・老女・タイムスリップという児童文学の王道をなぞり娯楽性を獲得しな…
www.youtube.com 日記です。2万字くらい。畳んだこの下にある文章とは無関係の話題なんですが{ひがみくせぇ点で湿度は多分同じですが}、国営的TV局が海外の『ロング・ウェイ・ノース』など海外作品を拾ってくれるのは素晴らしいけど、同様にアートワークが美しい(だろう)国内の天才押山清高監督によるオリジナルアニメ『SHISHIGARI』を観る方法がないまま3年経とうかという状況はさすがにどうなんだろう。……と、雪を見たり『LWN』が話題になったりするたび思う。(長編版の製作がなされているんであれば幸いだけど音沙汰がなぁ……) 頭痛で土日寝てたり、古橋旧サイトをあさったりした週。 ※言及した…
伴名練氏によるSF短編小説アンソロジー。 恋愛篇とは打って変わって異形・グロテスクが表に出たり馬鹿々々しいホラ話のような短編が収録されています。これはこれでSFの楽しみ方の一つなのだという良いショーケースでした。 収録されている短編への簡単な感想です。 ・中島らも「DECO-CHIN」:題名のオチが酷くて笑うしかありません。今はきっと時代的にもう書かれない短編でしょう。 ・山本弘「怪奇フラクタル男」:暴力団の組長に体型と相似で徐々に小さくなっていく瘤が無数に出来て曰く、フラクタル。そして体に無数に増えた瘤からとんとん拍子に導き出される理屈の馬鹿馬鹿しさよ。・田中哲弥「大阪ヌル計画」:大阪は往来…
9mmモバイルからおたおめメッセージが来てちょっと動揺している。 ちーちゃん、普通過ぎる・・・ぷりぷり言わない・・・と。 ドラム頑張りや、という御告げなのかもしんない。「虚構機関 年刊日本SF傑作選」(大森望・日下三蔵編/創元SF文庫)読んだ。虚構機関―年刊日本SF傑作選 (創元SF文庫)作者:田中 哲弥東京創元社Amazon「超弦領域」読んでたけど、こっちが先やってんね。面白かった話等。 ・パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語/円城塔 どストライクなワンダー円城塔である。好き。 ・開封/堀晃 加速度の変化が大腸の蠕動運動を活発にするのか・・・よしちょっと超空間回路に飛んでこなければ…