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異常震域

(サイエンス)
いじょうしんいき

異常震域とは、通常の地震が、震源から近ければ近いほど揺れが強い傾向にあるのに対して、震源地よりも遠く離れた場所で震度が大きくなる現象のこと。
プレート境界付近で発生する地震のうち、陸側プレートの下に沈み込んでいる海側のプレートの内部に震源がある場合に、このような現象が生じやすい。

原理

地震波は硬いプレートの内部においては、遠くまで伝わりやすく、一方で軟らかいマントルの内部においては伝わりにくい。従って、地震波はマントルを通る震央付近よりも、遠くてもプレートのみを通る地域のほうがより伝わりやすいことになり、結果として揺れの大きさが震源からの距離に比例しなくなる。
また、それ以外にも地盤が弱い地域とそうでない地域では、震度1〜2は変わるとされている。

  • 2003年11月、紀伊半島沖を震源とした地震において、震源に近い近畿地方よりも、東日本の太平洋側の方が揺れは大きく、震源から400kmも離れた福島県で震度4を観測した。
  • 2007年7月、京都府沖を震源とした地震において、京都では揺れを感じなかったが、東日本では強い揺れとなり、震源から約300km離れた北海道で震度4を観測した。
  • 2014年5月5日、伊豆大島沖を震源とするM6.0の地震が発生したとき、最大震度5弱を記録したのは、震源から近い静岡や神奈川ではなく、80km離れた東京都千代田区だった。
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