1961年北海道生まれ。外科医、作家。 1989年、『最終上映』で海燕新人文学賞を受賞。同年デビュー。 1994年に『平成3年5月2日、後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士、並びに……』で芥川賞候補。この作品は後に『新化』として翻案されている。
2000年に発表した『人食い病』が翌年の星雲賞日本短編部門の候補作*1となるなど、本業を生かした科学的(ないしSF的)なテイストの作品が多い。
2005年1月、『目をとじるまでの短かい間』で第132回芥川賞の候補となる。
*1:受賞作は梶尾真治『あしびきデイドリーム』
石黒達昌 著 「平成3年5月2日,後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士,並びに,」【完全版】(アドレナライズ) 平成3年5月2日,後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士,並びに,【完全版】 作者:石黒 達昌 アドレナライズ Amazon 今回の本は、先日このブログで紹介した、石黒達昌の中短編集「日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女」に収録されていた、 「平成3年5月2日,後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士,並びに,」(本来は無題作品)、及び、その続編ともいえる「新化」を収録したもの。 さらに、文庫化されるとき一部修正のうえ、上記2編を「新化 Part 1 / …
石黒達昌 著「日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女」伴名練 編 (ハヤカワ文庫JA) 日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女 (ハヤカワ文庫JA) 作者:石黒 達昌 早川書房 Amazon このブログでは、SFとミステリー中心に時々読んだ本について書いています。ずっと昔の若い頃、日本人作家では小松左京や眉村卓、山田正紀、半村良、荒巻義男など、海外ではアシモフ、ディック、クラーク、ハインライン、ホーガンなど夢中になって読んだものですが、仕事が忙しくなってきた40歳代頃からは重いものはあまり読まなくなっていました。 リタイアしてからはかつての名作を読み返したり、気になった新作を少しずつ開拓し…
昨日でなんとか仕事納めをし、年賀状(ちょっとだけ)も出し、粛々と大掃除をしております。 さて、今年行った展覧会や書籍等の私的ベストの発表です。完全に自己満足なので、スルーいただいて結構です。 パソコンもなんとか買い替え完了しました 2021年・ベスト展覧会 2021年のベスト展覧会は世田谷美術館『塔本シスコ展 シスコ・パラダイス かかずにはいられない! 人生絵日記』です。あの遠〜い世田谷美術館まで足を運ばせただけの素晴らしさでした!https://t.co/Gm8VDzxGQ3 — aoumi_paraiso (@AoumiP) December 29, 2021 mobile.twitter…
日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女 (ハヤカワ文庫 JA ハ 11-5) 作者:石黒 達昌 早川書房 Amazon 『日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女』石黒達昌著 伴名練編を読む。 昔に読んだのは再読そして初読。まったく色褪せていなかった。早過ぎた作品だったのかもしれない。SFとしても純文学としても出色の出来栄え。 『希望ホヤ』娘リンダは「小児癌」に罹っていた。余命1年。弁護士をしている父親のダンは何とか治してあげたいと手を尽くす。リンダの希望でカンダ島・希望の浜を訪ねる。そこのレストランで名物の希望ホヤを知る。乱獲により幻となっているらしいが、幸いにあった。グロテスクなゴツゴツ…