4515号 さて、週をまたいでしまったが、引き続き、神田須田町の老舗、鳥すき焼き[ぼたん]。 ここの創業は明治30年(1897)年頃という。 この広間にも絵が掛かっているが、[ぼたん]という屋号はちょっと雅であるが、牡丹かと思うと、左に非ず。この由来がおもしろい。 千代田区によれば、 「ラシャの問屋街で釦(ボタン)を扱っていたために「ぼたん」を屋号にした、とのこと。 明治期でもこの界隈、連雀町は、江戸から続く神田の青物、果物市場の北端であった。微妙なところだが、繊維関係だと、特に古着を扱う店が軒を連ねていたのが神田川沿いにもう少し東の、俗に柳原土手と呼ばれていたところ。今も、浅草橋、横山町に掛…