東京の老舗文房具店でバイヤーとして働いていた榎本史郎は、京都伏見で文房具店を営んでいた祖母の死を機に、彼女の店を継ぐことにした。祖母の形見の硯箱に入っていた謎の大学ノートとファーバーカステルの鉛筆。物に無頓着な親友から突然贈られた高級万年筆。人気イラストレーターの転落死事件。大学の書道学科で起きた道具紛失事件。様々な謎を、史郎が文房具をヒントに優しく解き明かす。文房具店で謎解きとは。文具好きでもあるし、あまりないような設定に興味が湧いたので手に取った。短編集のため読みやすかったし、文具の知識も面白かった。万年筆の話が良かったな。けど折角 文房具店が舞台なのにお店での謎解きではなかったので、そこ…