稚児姿

ただいま歌舞伎座で上演されている錦秋十月大歌舞伎 開幕から数日のあいだに夜の部の切符が完売してしまい話題を呼んでおりますが、歌舞伎らしい魅力的な狂言が並んでいる昼の部もまたおすすめです。 昼の部で上演されている「音菊曽我彩（おとにきくそがのいろどり）稚児姿出世始話」は、曽我十郎・五郎兄弟の幼き日、一万・箱王兄弟を描いた舞踊劇です。江戸時代の人のあいだでは大変有名だった鎌倉時代の逸話「曽我兄弟の仇討」を題材としています。 「曽我兄弟の仇討」というのは、工藤左衛門祐経に父を討たれた曽我十郎・五郎兄弟が、艱難辛苦のすえ、富士の巻狩の場にて見事敵を討ち果たしましたとさ、めでたしめでたし…というものです…

このところ急激に肌寒くなりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。悪い風邪が流行っているそうですのでご自愛くださいませ。 このすえひろはといえば、近ごろ家の荷物の片づけをしておりまして、溜まりに溜まった懐かしいチラシや歌舞伎関連の新聞記事などをコツコツファイリングしております。 新聞記事はちょうど4年くらい溜めてしまいましたので、歌舞伎座で上演された仁左衛門さん玉三郎さんによる桜姫東文章の劇評なども出てきて、思い出が生き生きと蘇ってきました。今月もお二人ご共演の夜の部は既に入手困難とのこと、衰え知らずの人気ぶりですね。 先日のお話ですが、歌舞伎座へ出かけまして錦秋十月大歌舞伎の昼の部を拝見…