自分が今見ている現実の映像は過去なんだ、 自分は今、過去の映像の中を生きている、と、 しみじみ感じながら佇む初春の夜である。 自分が過去に思った〝想い〟が今現れていて、 それはすでに決定済みのものだ。 であれば、 〝今〟をいじっても無駄だということになる。 これはまた、別の言い方をすると、 今、自分の心の中で何をどう〝感じる〟のか、 今、どんな意識状態で在るのかが、 少し先の〝今〟に、 顕われてくるということでもある。 だから、前側に現れる過去の想いの化身を見て 不安や恐怖や怒りを感じるのではなく 常に見えない側に意識をむけていること、 背後の領域を、 優しい愛の想念で満たしてやることが、 と…