1996年に熊本県で発見された翼竜の化石が、約30年の研究を経て「日本初の学名」が与えられる新属新種と判明。「ニッポノプテルス・ミフネンシス」と命名されたこの翼竜は、国内初の命名例として古生物学の大きな節目に。地域研究が国際論文へ昇格した背景や、御船町恐竜博物館の貢献、教育・展示への波及までを追った。私たちの足元に眠る歴史に、再び光が当たった瞬間である。 熊本県御船町で発掘された白亜紀の化石が、新属新種の翼竜だったことが明らかになった。研究チームはこれを「ニッポノプテルス・ミフネンシス」と命名し、「日本の翼」として国際的な注目を集めている。国内で発見された翼竜に正式な学名が付くのは史上初であり…