GWで帰省した田舎のスーパーの障害者用駐車スペースに停まった車から、杖をついた高齢の女性が運転席から降りてきた。その姿を見て、私は一瞬驚いた表情を浮かべたが、周りは日常の光景として受け入れているようだ。高齢でありながら障害を持つ彼女が自ら車を運転していることに、都市部では珍しいと感じるかもしれないが、地方ではごく普通の光景である。 地方では、公共交通機関の整備が都市部ほど進んでおらず、バスや電車の本数が極端に少ない、あるいは最寄りの停留所までの距離が遠いといった問題がある。そのため、高齢者であっても自家用車を運転することが生活の必需となっている。買い物、通院、地域活動への参加など、日常生活の多…