-----講義録始め------ 高齢者の自殺について、日本は先進国と比較して自殺率が高いと言われます。厚生労働省と警察庁の平成30年度の報告によると、自殺死亡率は10代以外はここ10年減少傾向にあります。その中で、自殺者数は10代と70代、80代が前年の平成29年より増加しています。また、他の年代が人数を減少させている一方で、80代の自殺者数はここ10年、2200人から2600人の間を推移しています。 自殺の原因や動機は様々な要因が複合して生じるとされています。その中で、年齢別の自殺の原因、動機について50歳以上を見ると、家庭問題では夫婦関係の悪化、家族の死、介護や看護疲れが挙げられています…