介護の現場で日々を過ごしていると、ふとした瞬間に「人間も自然の一部なんだ」と思い知らされることがあります。 それは、命の始まりや終わりに立ち会うときかもしれません。あるいは、季節の変化に体が敏感に反応する高齢者の姿を見たときかもしれません。 人工的に整えられた建物の中で、日々のルーチンに追われながらも、そこには確かに“自然”が息づいているのです。 今回は、私が介護士として働く中で「人間もまた自然の一部だった」と感じた瞬間について綴ってみたいと思います。 「死」が教えてくれた自然の流れ ある日の早朝、ひとりの入居者様が静かに息を引き取りました。前日までは特に急変の兆しもなく、私たちは「また明日も…