実家の庭で、家族とBBQをした。火を起こすと、炭の香りが立ちのぼり、母方の実家の“いろり”の匂いを思い出した。食べなくても、お腹が満たされる。不思議な夜だ。 一、星とプロジェクターと、記憶のスクリーン ブロック塀にプロジェクターを当てて映画を映した。ニュー・シネマ・パラダイス。肉を焼きながら流すには、完璧な映画だ。セリフを追うより、ただ“雰囲気”で観る作品。風がそよぐたび、あの旋律が空気に溶けていく。 その光の揺らぎに、子どもの頃の町内会の映画会を思い出した。ブルーシートに寝転がって見たアニメーション映画。星空の下で笑う声。あのときも、いまのように夜風がやさしかった気がする。 二、秋茄子に醤油…